aphanisis

すべて真実

今春――場合によっては年度いっぱい――休学をします。 学生課の職員、教員とも面談も済ませ、所定の手続きも完遂しています。 大学が開始すれば、多かれ少なかれ人伝にも知られると思われ、それを見越して経緯など書こうと思いました――これまで何人かのひとに…

図書館司書さんのこと

延滞資料を返却するために数ヶ月ぶりの来校。人は極めて少ないけれど企業説明会を7号館でやっていたらしくスーツ姿の4年生がちらほら。図書館一階の作業スペースは授業期間中と打って変わって一人もいない。カウンターに本を返却する際に謝罪の言葉を申し入…

仕合わせな時間

3月14日。 2年ほど暮らした仮家を引き払うために荷物を纏める恋人の手伝いに行く。想像のとおり仕事は手付かずなところが少なくなく、翌日に控えた搬出に向けて働くことに。山崎の梅酒を抱えてきたので一二杯ほど吞んでから作業開始。 夜は前祝いを兼ねて吞…

Fuck

Fuck my parents and sister.

安吾の姦淫

きのうから安吾全集のサンプルをKindleに落としてツマミヨミしてるのだが、「姦淫に寄す」と題された短編をさっき読んだ。 安吾の恋愛小説ーーというより安吾の恋愛観)は、肉体からの遊離が常に決定的である。このあたりについては、たしか『戯作者文学論 …

いやあ

ここんところ閲覧者数が日によってまちまちだったーー10ぐらいのこともあれば50ぐらいのこともあったーーんだけど、きのう今日は立て続けに100を超えたな。12週間ぶりのことだ。 自選記事は下記だな。新しいもの(2週間ほど前)から古いものへと。 pas-toute…

オカノクン

良くも悪くも、込み入った話を対等にできる友人は僕の中で1人しかいない。しかし、「対等」という価値はあくまで僕の側からの話であり、彼からすれば僕なぞ到底「凡庸」な人間の1人なはずだ。そして「対等」という語が使われれば当然ながらやや否定的なニュ…

老を向ふるもの

若いうちに死にたいとは思わないが、老いることへの怖気に、二十を迎える直前から震えはじめた、ということはある。 つい先日に一周忌を迎えた古井由吉の、「急坂にさしかかったころ」ーーと本人が言っていたーーに書かれた一作、「辻」ーー短編集『辻』所…

美しいままにして身罷ることについて

美しいものを美しいままで終らせたいということは一般的な心情の一つのようだ。十数年前だかに童貞処女のまま愛の一生を終らせようと大磯のどこかで心中した学生と娘があったが世人の同情は大きかったし、私自身も、数年前に私と極めて親しかった姪の一人が…

未熟について

私が教員をやめるときは、ずいぶん迷った。なぜ、やめなければならないのか。私は仏教を勉強して、坊主になろうと思ったのだが、それは「さとり」というものへのあこがれ、その求道のための厳しさに対する郷愁めくものへのあこがれであった。教員という生活…

死にたいのなら死ねばよい

ラカン派の精神分析では、しばしば「死すべき運命」なるものが言及される。主体が自らの欲望のうちに死ぬということ、精神分析の倫理にかかわる、「自らの欲望のうえで譲らない」という論理。 実際、ラカンに関して言えば自殺肯定派だからな。治る見込みもな…

正覚考

きのうの夜、zoom呑みの最後は鈴木との一騎打ちで、わたしは正覚講の政治について饒舌に語った。 正覚講とはわたしが参加している勉強会のことだが、鈴木が「ポリティカルな話」をふっかけてきたことを契機に、正覚講こそ政治である、ということを話した。そ…

恥と誇り ――トラウマの神話化、ホモソーシャル

兼ねてよりわたしはこのブログにおいて、次の中井久夫の短い文章をたびたび引用してきた。 心的外傷には、土足で踏み込むことへの治療者側の躊躇も、自己の心的外傷の否認もあって、しばしば外傷関与の可能性を治療者の視野外に置く。しかし患者側の問題は大…

楽しき昼時また午后の時

昨日、わが麗しき恋人が家に来た。昼を回って半刻ほどした頃に。 つい2時間前に、遊びに来ることになったのだ。 お昼時なので御飯をつくらせてもらった。 鶏肉と長葱を目一杯つかったお蕎麦。それからかつ丼。 蕎麦の薬味は生姜と山葵。飲み物には一保堂の麦…

聖母の祈り ーーテンプル騎士団の「Salve Regina」

前回に続き、今回は「Salve Regina」を訳してみた。 「Salve Regina」は聖母への祈りの歌であり、よく知られた二種類のグレゴリオ聖歌があるが、それとは別の「異本」ならぬ「異曲」をマルセル・ペレス / アンサンブル・オルガヌム Marcel Pérès / Ensemble…

修道女たちのうた ――「Kyrie: Orbis factor」

仏教音楽の記事は前に書いたが(↓)、キリスト教音楽を記事にするのは初めてかも知れない。 pas-toute.hatenablog.com Graduel d'Aliénor de Bretagne / Gradual of Eleanor of Brittany - Kyrie tropé "orbis factor" わが愛聴の聖歌「Kyrie:Orbis factor…

米と茶

米研いで茶を淹れた(一息で)

「ところでなぜ安藤忠雄は人気があるんですか」

茨木春日丘教会「光の教会」 そうそう。『批評空間』「「日本精神分析」再論」(第3期第3号 2002,4月1日)の対論のなかで安藤忠雄のことをみんなでしゃっべてるのが面白くてさ、バイト中に読んでたんだけど思わず笑っちゃった。 きっかけは柄谷の次の言葉――…

前回の補遺

pas-toute.hatenablog.com 前回の記事はボクにとってかなり力作だった。ただし、それは「力を要した記事だった」と言う意味である。内容自体は大したことない(歴史の確認と柄谷行人の読解だから)のだが、文学や歌舞伎の歴史を全く知らない身分だし、その分…

近代の歌舞伎と文学 ーー柄谷行人の「内面の発見」

先日Twitterにトレンド入りした『女殺油地獄』は近松の作品である。NHKでこれが放映されたために、あの日ネットが沸いたのだが、わたしもこれを観ていた。 本作が高い評価を受け、しかもようやく歌舞伎化されたのは、意外にも明治時代にもなってからである。…

夜半の雨

音がするので外に出たら雨が滴っている。 昨夜のうちに塵捨てを済ませたが、此処から百メートルも離れたところの回収場所まで歩くうち、風があたたかかったのが気になったものだ。だから、雨の予感はすでにあった。春の予兆ではない。 しかし十年住まい続け…

過激な変奏

考え事をしていたら、もう日を大きく跨いでいた。 記事をひとつ書く。 前の通り。だがそれは重要ではない。時間は存在しない。けっして存在しなかった。裸形のエクリチュール。なんにせよ、なんであったにせよ、それ以前。おそらくは熱烈な視線。もう取り返…

吉田博とリャド

吉田博『山中湖』. 現在、上野の東京都美術館で吉田博展が開催されている。 吉田博は新版画の代表的な作家のひとりであり、川瀬巴水を右翼とすれば、吉田博は左翼。この2人を近代版画の両翼とみるむきに、異論はないだろう。 わたしが初めて新版画の存在を…

pas-toute.hateblo.jp

不飲酒戒について

下記は以前に投稿した不飲酒戒をめぐる書き物を強化したものである。もちろん、課題用に作成したもの。きのう、酒をめぐる話がZoom呑み会で出たので記事にすることに決めた。ブログに載せておけば、気まぐれで中身を確認する際に、いちいちWordやPDFをひらか…

デリダ / ニーチェ, 真理と女と呼ばれるものをめぐり

https://pas-toute.hateblo.jp/entry/2021/01/28/173040

6番

On CD and Blu-ray: The Symphonies of Gustav Mahler with the Berliner Philharmoniker ベルリン・フィルがマーラーの交響曲のコレクションを発売するらしい。上に貼ったのはPR動画だが、冒頭から使われているのは『6番 悲劇的』である。 僕はこの曲が大好…

言葉の置き場⇨ pas-toute.hateblo.jp (内容は雑多。絵画、哲学、宗教、音楽、文学、広告、医学、演劇、et cetera et cetera………」

高利貸たる死

・高利貸たる死 Masolino da Panicale 『Tentazione di Adamo ed Eva 』(部分) 運命(いのち)が二重であったとしても、二つに分割されてきたとしても、目下、私は人生の支払期日に近づいています。断じて一種の借入金でしかなく、高利貸たる死に返却しな…

1月の終わりに

1月27日はわたしの生まれ日である。 同時にアマデウス・モーツァルトの誕生日でもあるため、くる年も何処かしらでこの音楽家を祝う言葉(メッセージ、催物、祭典…)を目にする。 そのことを知っている人は、よく、「なんだか納得した」という言葉をわたしに…